夢乃の会計ノートAccounting note
期末時点で持っている債務・債権の内訳には、親会社・子会社等の支配関係のある会社や、重要な影響を及ぼす会社との取引も含まれている。(=関係会社)その場合には、利害関係者に示すB/S上で区別をしておく必要がある。
表示方法は3つ
1. 独立科目表示
2. 科目別注記方式
3. 一括注記方式
1.2.の方法は文字のとおりなので、少々複雑な3.一括注記方式について例題を用いてまとめる。
【例題】
資料1
資料2
A社:当社が総株主の議決権の15%を所有
B社:当社が総株主の議決権の50%を所有
C社:当社が総株主の議決権の60%を所有
(C社はA社の総株主の議決権5%を所有)
D社:当社が総株主の議決権の17%を所有
【B/S作成手順】
STEP1:関係会社の判定
A社:子会社であるC社の持っている議決権も含める
当社15%+C社5%=20%⇒関連会社
B社:50%超ではないので関連会社
C社:50%超なので子会社
D社:関係なし
STEP2:関係会社に対する債権・債務を整理
流動資産:200,000+150,000+300,000=650,000
投資その他の資産:5,000
流動負債:220,000+80,000=300,000
固定負債:5,000+6,000=11,000
STEP3:B/S・注記を作成する
〈貸借対照表等に関する注記〉
1. 関係会社に対する短期金銭債権650,000千円、長期金銭債権5,000千円、短期金銭債務300,000千円、長期金銭債務11,000千円である。【まとめ】
一括注記方式では、独立科目表示のように貸借対照表の中で科目を表示するわけでも、科目別注記方式のように、注記の中で勘定科目ごとに金額を記すわけではない。各区分ごとに注記するため、勘定科目に対する区分の理解が大前提となる。
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