新株予約権の会計処理

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夢乃の会計ノートAccounting note

新株予約権の会計処理

新株予約権は、相手が権利行使してこない可能性もあるため、負債に計上するのではなく、「純資産の部」に計上する。

【例題】

〜前提条件〜

発行数:200個(1株/個)

発行価額:100円/個

新株予約権行使時の払込金額:1,500円/株

 

1.発行時

(現金)20,000 /(新株予約権)20,000

 

2.新株発行

・新株予約権140個の権利行使があった

・資本金組入額は会社法に規定する最低額

実際の入金額に新株予約権分(≒前受金のようなイメージ)を充当する

 

(新株予約権)14,000 /(資本金)112,000

(現金)210,000   /(資本準備金)112,000

 

3.自己株式処分

・新株予約権30個の権利行使があった

・自己株式を交付(1,200円/株)

(新株予約権)3,000 /(自己株式)36,000

(現金)45,000   /(その他資本剰余金)12,000

 

※差損の場合も、同時発行のケースとは異なり

「その他資本剰余金」を借方に計上する

 

4.権利行使期間満了

・新株予約権30個の権利行使期間が終了した

(新株予約権)3,000 (新株予約権戻入益)3,000

【まとめ】

新株予約権のみで考えれば、権利行使される割合で金額を算定し、入金額と合わせて処理を行えばよいので簡単だが、新株予約権付社債などの権利の付いた会計処理になると今回まとめた基本の部分はとても重要である。

 

自己株式の処分を行うときは、同時発行時とは違い、「その他資本剰余金」で処理をするのがポイントである。

~補足~
「新株予約権戻入益」として計上する理由

 

利益として計上するのはなぜか

企業会計基準第10号 金融商品に関する会計基準より、「利益として処理」と記載あり

自身の見解

権利行使されない=用役の提供無しに金銭をもらっている=利益として計上する

 

「新株予約権戻入益」として計上するのはなぜか

企業会計基準第8号 ストック・オプション等に関する会計基準より、「原則として、特別利益に計上し、「新株予約権戻入益」の科目名称を用いることが適当と考えられる」と記載あり

 

このことから、必ずしも「新株予約権戻入益」として計上する必要はないため、他の科目名称でも問題はない

 


ストック・オプションとは、新株予約権の一種である。

企業会計基準第8号は、平成1311月の商法改正により、新株予約権制度が導入されたことを契機としているため、既存の会計基準(企業会計基準第10)との整合性が図られている。

 

ストック・オプションは、発行の際に、金銭を貰うわけではない。企業が期待するサービス(勤務条件等)と等価のストック・オプションを付与していると考えるため、この取引(=権利)が確定する部分を見積もって、費用計上を行う。

よって、失効した場合でも、サービス(勤務条件等)が消費されている以上、費用の認識を消すことはできない=「無償で提供されたサービスを消費したと考える」=利益として計上する

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